セオリーにしがみつかない

Self-Discovery Movement

トレーニング戦略

世田谷の用賀からこんにちは。
Kouです。


先日、ダンサーさんや役者さんに対して、
身体の使い方を論理的に学ぶことが大切だよーという記事を書きました。

kou-yoga.hatenablog.com


今回は、論理的なトレーニング戦略について書いていきたいと思います。

重要なのは、運動多様性です。


人と動き


人と動きは切っても切れない関係にあります。


動くとは、「移動」のこと。


私たちのご先祖さまを見てみると、
昔々は動物を追って、時には、動物から逃げて、身体を最大限に使って生活をしていました。


原始的に「移動」は「何かを食べたい」「排泄したい」という行動から現れます。


しかし、社会が発達して、人間が道具を使うようになり、

農耕が始まり、移動せずに食に預かれるという時代になってきたため、

本来の原始的な機能が失われてしまいました。


ネットの普及も影響が強いですねー。
ネットがあれば外出しなくても生活できますもん。


そんなこんなで、


移動は「運動器や感覚器」ではなく「運動器具やネット」が担う時代になってきたのです。


つまり、私たちは今、「運動多様性が失われる社会構造」の中で生きているわけです。

運動多様性?

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運動多様性って何ですかー?って疑問が浮かぶと思います。


ざっくり書いてみましょう。



回る。
起きる。
立つ。
組む。
渡る。
逆立ち。
ぶら下がる。
乗る。
浮く。
はう。
歩く。
走る。
登る。
飛ぶ。
くぐる。
泳ぐ。
押す。
掘る。


・・・とまぁ、上記のような動作のことです。動作って考えると無限にあります。



このような様々な動きを用いて、トレーニングに組み込むのが大切です。

なぜかというと、トレーニングの構造は以下のようになっているからです。



身体機能→身体操作→物理現象



わかりやすく言うと、身体機能や身体操作が整ってなければ、物理現象である演技やダンスは質が低くなるということです。


これを知った時に衝撃を受けました・・・。


だって舞台業界では、物理現象の練習しかしてないんですもん。

物理現象である発声練習、演技、バレエ、インプロだけ練習しても、
順序をすっ飛ばしてるから、成果はなかなか出ません。



ゲームで村人が魔王に喧嘩をうるようなもんです。無謀です。




そればかりか怪我をしたり、むちゃくちゃな身体操作を身につけて、怪我の種を植え付けてしまうことにもつながります。

同じワークをしているのに向上する人は、そもそも身体機能・操作能力が身についているんですよね。
同じことをしていて、そんな人にかなうはずがありません。


どうすればパフォーマンスが向上するの?

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パフォーマンスを向上させたい「物理現象」があった場合、
その物理現象に必要な身体機能を抽出しましょう。

最低10個は考えたいです。

考えたらあとは簡単です。

自分に足りないものを抽出して、できるように身体機能を獲得すればいいわけです。


獲得の方法には運動多様性のあるトレーニングが適しています。
野生に近い動きだからです。


野生の状態では、本来の身体機能がないと死んでしまいます。

怪我もできないし、身体機能をフルに使えている状態でいないと生きていけません。


「動き」の本来の役割を身体に思い出させればいいわけです!


ベースとなる身体機能がフルに使えている状態で、
演技やダンスの練習をする習慣を身につければ、パフォーマンスが向上するのは明白ですね。

山に籠ってサバイバルとか、かなりオススメですよ。


ぶっちゃけ・・・


…と、ここまでトレーニング戦略を書きましたが、
本音を言うと、演劇業界・ダンス業界、感覚的なワークが多すぎってことを言いたいです。

否定ではなく、感覚的なワークの使い方に疑問を覚えます。


それは一要素であって全てではありません。


本当に上手くなって仕事にしていきたいなら、今業界で行われていないこと。

めちゃくちゃ論理的に身体のことを考えていくってことをしないと厳しいと思います。
どれくらい厳しいかというと、ロシアで納豆好きのインド人を探すくらい難しい。

不可能ではないですが、かなり厳しいです。


あるいは

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を作れば、可能かもしれませんね。

これが「才能がある人だけが生き残る世界」と言われる理由だと思います。

才能は、しかるべきトレーニング戦略で作れます。

作りましょう!!



おわり


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人生を豊かにする探究

世田谷の用賀からこんにちは。
PPTA(心身芸術予防療法)のKouです。


今日は探究について。
面白い探究ができると豊かになるという話です。

リンゴの色は何色?


人間の脳は、一度でもこうだ!と認識してしまうと、それ以外の見方をするのが難しくなるという傾向があります。

例えばリンゴは何色に見えますか?

多くの方は赤色に見えると思います。


しかし、実際は赤色ではありません。



日本では男性の5%。女性の0.2%が色弱だと言われています。
世界全体では2億人が色弱者だそうです。



また、赤にもいろんな赤がありますよね。
血のように赤い。バラのように赤い。マニキュアのように赤い。
人のイメージする赤は、さまざまです。



このように、誰もがリンゴが赤色に見えるということはありえません。
100人いたら100通りのリンゴがあるわけです。

この世界は思い込み

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前提として「個人が普段認識している世界は思い込み」であるという認識を持ってみる。
正しいと信じて疑っていないことを、「本当にそうだろうか」と思い込みを外してみる。



それだけで自由に思考ができるようになり、探究が深まります。
それだけで世界はめちゃくちゃ面白くなってきますよ。



だって、今やっていることや、考えていることが絶対正解とは限らないじゃないですか。
固定概念なんて全部外しちゃえばいいと思うんです。



行動基準はワクワクするかどうかだけ。



「これ面白い!ワクワクする!未来がある!」



そう思えたものは、きっと今のその人にとって、最適なものなんだと思います。
ただ、「今のその人にとって」です。



常に更新可能な状態にしておく意識作りが大切です。
なぜなら、まだ見ぬワクワクする何かが、どこかであなたを待っているからです。
行進可能な自分でいないと、ワクワクする何かを見落としてしまいますからね!



固定概念は「言葉の出力」で変わります。



脳は出力をすると、それと同様のものが入力される構造になっています。



なので、まずは「その考え方面白いね!」という口癖をつけることをお勧めします。



面白いと思わないものでも、自分とは違う考えを面白いと思う脳構造を作るのです。
すると世界の認識が激変しますよ。
こんなに世界って面白いものに溢れているんだと思うことができます。



人生楽しくなります。

いのちだいじに


認識を固定化してしまうと、盲目な探究しかできなくなり、世界は狭くなります。



グローバル化する社会の中で、狭い世界で生きることはそれだけで可能性を狭めてしまうことに繋がります。



認識を広げれば、世界には無限の可能性があります。



一度きりの人生、世界を広くして可能性をめいっぱい広げたいですね。




いのちだいじに。

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そのワークを何のために行っているのか?

世田谷の用賀からこんにちは。
PPTA(心身芸術予防療法)のKouです。

曖昧な基礎練習で、遠回りしているかも?


基礎練習は何を行っていますか?
恐らく筋トレ・ストレッチとか、発声練習とか、バレエとかをしているのではないでしょうか。
ここで考えてほしいのが、みなさんが一生懸命行っている練習にはどういった目的があるのか。
その根拠は何なのだろうと、考えてください。


根拠が曖昧なものであれば、遠回りをしているかもしれません。
(この場合の遠回りは身体の質の向上です)


病気になったら病院に行きますよね?
医師は膨大な医学の中から、それぞれの症状に合わせて薬を処方します。


同じように、役者・ダンサーも自分の状態にあわせて、トレーニングをするのがベストです。
だって、その方が効率的ですし、成長のスピードが加速するじゃないですか。


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僕の大好きなアニメの009みたいな加速装置はつけられるんですよね・・・。
あとは勇気だけだ!という名ゼリフは本当に共感します。


時間は限られている

1週間は168時間です。


168時間の内の168時間をパフォーマンスアップのために使う役者・ダンサーと、
168時間の内の100時間をパフォーマンスアップのために使う役者・ダンサーでしたら、


確率的に、前者の方が、成長は加速していくでしょう。
さらに言うならば、


168時間の内の168時間を論理的にパフォーマンスアップのために使う役者・ダンサーと、
168時間の内の168時間をがむしゃらにパフォーマンスアップのために使う役者・ダンサー。


前者の方が、成長は加速します。
後者は身体の質が低下し、怪我も増えてくるのは容易に想像できますね。


論理を知れば、食事も睡眠も休憩時間ですら、パフォーマンスアップのためになるということが可能になります。


すべての時間を無駄にしないことが、いわゆる「才能」の一つの能力です。
ビジネスの世界でもアスリートの世界でも、トップランナーは共通して時間の使い方が上手なのです。


私は時間を上手に使えてると思っている方は、

今、あなたがその業界で1000人に必要とされ、なおかつ成功を収めているならば、それはきっと素晴らしい時間の使い方ができているのだと思います。

しかし、100人にも必要とされず成功を収めていないのならば、違う観点から身体を考えるのを強くオススメします。
必要とされないものは淘汰されますからね・・・。


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これからは、役者・ダンサーも、効率的に時間を使えるようになり、
上手になることが望ましいと僕は考えています。


そのためには身体の使い方を論理的に学ぶこと。


日本人にはがむしゃらの美学がありますので、そう簡単に変わるとは思っていませんが、
身体の勉強をすることを少しづつでも学んでいくことで、徐々に世界は変わっていくと思います。


前時代的なスタイルから抜け出すと、もっともっとワクワクできます。
楽しいですよ。身体が劇的に変わると思います。
眠った才能を開花するために、ぜひ身体のことを学んでみてください。

Kouのプロフィール

世田谷の隅からこんにちは。
PPTA(心身芸術予防療法)代表、RireYoga&kidsdance studioディレクターのKouです。

役者・ダンサーさんに向けて役立つ情報発信しようかなとブログ開設しました。
あと全米ヨガアライアンスの認定指導員もやっているので、ヨガイントラに向けても役立つことを書くかもしれません。

誰が読むんだって感じですけど、初めての投稿はプロフィールを書こうかと思っています。
人の歴史って知るの面白くないですか?僕は好きなんですよねー。
こういう人生歩んだ人って、こういう思考になるんだーって思えるところが面白いです。
暇だったら読んでみてください。


  • ** Kouのプロフィール

1984年3月20日生まれ。
東京の西八王子で生まれ育ちました。西八王子は静かで、少し歩けば都会な八王子があるし、八王子に背を向けて歩けば高尾山があるという、都会と自然をダブルで味わえるなかなかいい街でした。

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西八王子です。のどかですよ〜

小学生時代はひたすらゲームをしたり、ひたすら山を登ったりしてた記憶がありますね。
坂道をスケボーで後ろ向きに乗って降りたり、ポケモンキャタピーをレベル100までしたり、
初期のストリートファイターで最弱だったダルシムで強くなろうと日々研鑽していました。
今思えばこの時からヨガに興味あったんですかね。ダルシムとんでもヨガですけどね笑

こんな僕に転機が訪れたのは小学校高学年の時。
テレビで演劇の演出家がインタビューされてたんですよ。
その姿がすごくカッコよくみえて。

「僕も演出家になりたい」

と思ったんです。
夢なんて単純なことで決まるもんですね。
ただただ、その人が話すこと、考えることがかっこよかったんです。
何がかっこよかったんですかね。まったく覚えてないんですけど。

- 勉強をしない中学生時代

中学生になって、すぐに演劇部に入りました。
もう部活が楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。

中学時代の僕は勉強も運動もできなくて、いわゆる劣等生でした。
先生が用意するテストが意味わからなかったんですよね。

なんで数字で評価するの?
なんでこの答えじゃいけないの?

って明確に答えてくれる先生がいなかった。
問題なんていろんな答えがあっていいじゃん、本当にそれって正解なの?証明できるの?僕は数字じゃない!って。ひねくれてました。面倒臭いですね笑

テストって現状を知るための一つの道具であって、なんでそんなものでランク付けされるの?っていつもいつも反抗してたんです。

その抵抗策として僕が撮った戦略は

「先生が用意する勉強なんて意地でもしない」

といったもの。いや、馬鹿ですね笑

そんな馬鹿が、
先生や親から唯一うるさく言われない・・・認めてもらえたのが「演劇」でした。
だから部活楽しかったのかなぁ。

高校でも演劇部に入って、演劇人生まっしぐらでした。

高校では部長やら文化祭実行委員長やら生徒会長やらをやっていたので、
内申書が非常によく、大学に行くのは簡単でした。そう、推薦ってやつですね。
推薦というチートを使った僕は、

そのまま総合的に芸術を学ぶ大学へ入学しました。

- 大学生時代


「たくさん勉強できる!!」

めちゃくちゃワクワクしてました。
僕は大学は理論を学べる場所だと思ってたんですよ。
演劇の理論を沢山学べると。

が・・・、

結論、

何も学べませんでした。

僕にとっては、ただ、有名な先生たちの「考え」を聞くだけの場でした。
当然といえば当然です。芸術を理論で語ってしまったら、それは芸術ではなくただの学問になってしまいますものね。

次第に、演劇にワクワクしなくなってきました。
だって理論を学べると思っていたら、ただただ先生の芸術家としての考えを聞くだけだったんですもん。
その辺を知りたい人には最高な環境だったんですかね〜。

ここでまた転機。
挫折し始めて、2年ほど経ち、コンテンポラリーダンスに出会います。
ルイーズ・ルカヴァリエというカナダのダンサーの踊りを見て、めちゃくちゃワクワクしたんです。
かっこいいと思えました!昔、演出家になりたいと思った時と同じ感情でした。

なんとそれと同時期に、後にダンスの恩師になる先生が大学に就任されたのです。
それからは演劇の授業はほとんど受講せず、ダンスの授業ばかり受けてましたよ。懐かしいなぁ。
運命としか思えなかったですね。多分この先生こなかったら大学辞めてました。

そして、ここから先、沢山のアーティストさんと出会っていく中で、
心の病気や肉体を怪我する人が多いんだなと気付いたのです。
僕も含めて体も心もめちゃくちゃでした。

それもそうです。
だっていわゆる大学の先生たちは論理的に体のことを学んだわけでもないし、心のことを学んだわけでもない。

そんな状態で身体の指導すれば怪我人が増えるのも当然です。

それは先生たちの責任ではないと思っています。


そういった文化の責任ではないでしょうか?


そんな文化、修正してやる!と思ったのはこのちょっと後の話・・・。


僕は「怪我はつきもの」「心の病気になって当然」という文化に疑問を感じて仕方ないです。


先日も大御所の演出家に、肉体と心の予防したいんですよねーと話したら、
「それじゃうまくいかない。絶対に病気になるものだという前提でやらなきゃだめだよ」
と言われました。
ああ、予防という観点は通用しないのかと。
悲しくなりました。

まぁ、

逆に燃えましたけどね。

- 怪我との出会い

ここからはざっくりですが、

大学卒業後、心の病気に興味を持ち、心理の勉強をしながら踊り続けました。
そして心理学がヨガ哲学をもとにしているんだということを知ります。
じゃあ、より源流なヨガを学んだ方がいいじゃんと思い、ヨガを学びだします。
そしたらアーサナと言われる肉体を扱うワークもあるため、解剖学必須だなと思いちらほら解剖を学びだします。で、全然足りないなと思い、スポーツトレーナーの勉強を始めます。
毎日、人の身体と心は果てしないなと思い学び続けています。

あ、ダンスは辞めました。


腰痛と股関節痛があまりにもひどくなり病院に行ったら、。

僕「腰痛と股関節が死ぬほど痛くなるんです」

医者「股関節の軟骨全然ないねー。こりゃ痛いよ。手術するか、踊りをセーブするかだねー」

僕「え・・・今後も踊れますか?」

医者「ちょっとセーブすれば大丈夫じゃないかな」

僕「そうですか(絶望)」


骨格に合わない踊り方や、骨格に合わないストレッチのしすぎで、
右股関節の軟骨がほぼなくなり、背骨が側湾してしまったようです。


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二度と

治らないみたいです。

診断された時は世界が終わった感じになりましたね。
セーブすれば踊れたらしいのですが、もう精神的に無理でした。

今はいい医療者に出会い、自分をケアする方法も知ってますので、
健康的に体を動かすことできています。

- PPTA(心身芸術予防療法)発足

こんな思い、誰にもさせたくない。

僕は思うんです。
怪我や心の病気は予防できるし、しかるべきことをすればパフォーマンスは上がると。

時間は限られてます。
限られている時間の中で、アーティストさんのパフォーマンスを上げるワークを提供していきたい。
そんな思いからPPTA(心身芸術予防療法)を立ち上げました。

https://www.kou-yoga.com

ヨガもなんかみんな怪我してるから、安全で機能的なヨガの指導ができるティーチャーになろうよと
指導者養成も行っています。

http://rire.tokyo/ryt200/


ぐいぐい勉強してみなさんに貢献しますよ!絶対に!


ここまで読んでくれた方、相当マニアックですね!
マニアックな人は大好きです!ありがとうございます!

このプロフィールは随時、更新していこうと思います。
PPTAを作るにあたった経緯や、就職した時のこと、独立した時のことを書いていないので、書いておきたいなと。

役者さん、ダンサーさん、ヨガイントラさん、もしくは通りすがりの誰かさん、
2018年、ワクワクに楽しくやっていきましょう!